- とか
- I
とか(並立助)〔格助詞「と」に副助詞「か」の付いたものから。 近世江戸語以降の語〕体言またはそれに準ずる語, および活用語の終止形に接続する。 事物や動作・状態などを例示的に並べあげるのに用いる。(1)一般には, 「…とか…とか」というように, 列挙するものの末尾の事項にまで「とか」を付ける。
「毎日, 掃除~洗濯~食事の支度~に追われ, ゆっくり本を読む暇もない」「そんなに勉強ばかりしていないで, 時々は散歩する~運動する~した方がいいよ」
(2)時には, 「…とか…とか…」というように, 末尾の事項に「とか」を付けないこともある。「この夏休みには, 洞爺湖~支笏湖~阿寒湖など, いろいろな湖を周遊してきた」「わざわざおいでいただかなくても, 電話を下さる~手紙でお知らせ下さることで結構です」
→ とか(連語)→ とか何とかIIとか(連語)※一※〔格助詞「と」に副助詞「か」の付いたもの〕不確かな想像や伝聞などを表す場合に用いられる。「あの人の祖父は今も達者で, 九十いくつ~だそうです」「山本さんは具合が悪く, 寝たっきりだ~聞いている」「山田~いう人」
※二※〔格助詞「と」に係助詞「か」の付いたもの〕{※一※}に同じ。 文中に用いて, 文末の語句と呼応する場合と, 文末に用いられる場合とがある。「五月雨の空もとどろにほととぎす何を憂し~夜ただなくらむ/古今(夏)」「秋の月山辺さやかに照らせるは落つるもみぢのかずを見よ~/古今(秋下)」
〔※二※が古い用法で, 中世前期以前のもの。 中世後期以降, ※一※の用法が一般的となる〕IIIとか【徒過】何もしないでぶらぶらとすごすこと。IV「百花の爛熳たる好時節を~せり/情海波瀾(欽堂)」
とか【渡河】川を渡ること。V「敵前を~する」
とか【都下】(1)みやこの中。 都市の中。「~の浮華を学び/文明論之概略(諭吉)」
(2)東京都の管轄する地域。「~全域」
(3)東京都内で, 二三区を除く市町村。「~西多摩郡」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.